仙台 カメラマン 写真家

"A TRIP TO VISIT COWSHED" PHOTOGRAPH 2023

MIYAGI

仙台牛の生産者を訪ねる旅|スチール撮影

仙台牛を育てる生産者と牛舎を訪ねる旅。それはSTILL WORKSとして1年を通し生産者と取り巻く季節を追いかける旅でもあります。今回はその1回目。宮城県の山間部で仙台牛を育てる3人の生産者の元へ向かいました。

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機材を積んだ車で目的地を目指すと、やがて人里離れた田園地帯が見えて来ます。棚田の向こうに太陽が顔を出し、土を蹴散らす車のタイヤ音だけが聞こえてきます。これ以上進めるのかと思いはじめた頃、ポツンと牛舎が顔を出しました。

車を止め挨拶もそこそこに一歩牛舎に入ると、なんとも不思議な静けさが漂っています。何十頭の牛たちと片手に収まる数人の生産者。時々思い出したように鳴り響く牛の鳴き声。雑草が擦れるサワサワとした音。吹き抜けていく風。

ゆっくりと流れていく時間の中でカメラのシャッター音だけが忙しなく響きます。使用したカメラはCANNONの35mm 2台。それぞれ50mmf1.2と85mm f1.2のレンズを付けて。薄暗い牛舎、まして黒い姿をして動き回る牛たちを撮影するには感度をめいいっぱい上げる必要がありました。

今回の旅で分かったのは、3人の生産者共に三者三様の育て方をしているということ。餌そのものの原料、配合、牛舎の環境整備。それぞれが最高の育て方を模索しそれが理想かどうかに関わらず最善を尽くす環境を教えて頂きました。そして共通していたことが二つ。ひとつめは愛情です。皆さん牛の事を話すと止まりません。我が子の事を話すように愛おしい目をして育て方について教えてくれました。ふたつめは穏やかさ。全身から溢れる穏やかなオーラ。きっとたくさんの牛と共存しているから、何十人の牛という子供たちと暮らしているからなのでしょう。

最後に生産者の方々のポートレートも撮影。STILL WORKSとして媒体にされると思いますので見つけたらぜひ。それにしても牛たちのキュートさには心を鷲掴みされまくりでした。「カワイイ」を連発しながらシャッターを押していたら、生産者の方に「一頭連れて帰ったら?」と冗談混じりに言われてしまいました。初めて牛と接した僕でさえこんなにカワイイと思う、生産者の方々の愛情が少し分かった気がします。

Photo:KYOSUKE YAMAUCHI

KYOSUKE
YAMAUCHI

photographer
movie creator
designer
writer

photographer / movie creator / designer / writer

         

宮城県生まれ。大学卒業後、都内にて様々なジャンルのカメラマンアシスタントを経て25歳でフォトグラファーとして独立。商品撮影・料理撮影・物撮り・建築撮影・モデル撮影・車撮影に至るまでオールジャンルを撮影ができるのが特徴。現在、仙台に自社スタジオを構え広告・エディトリアル・MOVIE撮影と編集を手掛ける。

web design・graphic design・copy writingにも精通。デザイナー・ライターとしても数々の企業のプロモーションを手がけている。フォトグラファーとデザイナー双方の視点からの制作が得意。写真撮影・動画制作・WEB制作・グラフィックデザインなどクライアントのクリエイティブ周りをすべて担当するスタイルで主に東北を中心に活動している。
株式会社温故見新 代表取締役/撮影用背景ボード Photo background プロデューサー。

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